よこはま　くらしナビ

目次

• 特集記事：令和5年度　消費生活相談の傾向
  　　　　　住宅・設備の点検や修理などの訪問販売トラブル
  　　　　　もうけ話・副業などSNSがきっかけのトラブル
• 消費生活関連情報：地震・風水害などの災害に便乗したトラブルに注意
  　　　　　高齢者・悪質商法110番の実施
  　　　　　消費生活教室のお知らせ

特集記事

令和5年度　消費生活相談の傾向

不安をあおる「点検商法」の相談が増加

　令和5年度の消費生活相談の特徴としては、「屋根や給湯器などの点検商法トラブル」が増加したことが挙げられます。不安をあおり工事の契約をする点検商法の相談は634件と、前年度比約1.6倍に増加しました。契約当事者の年代でみると高齢者からの相談が多く、特に「80歳以上」が全体の約4割を占めています。 

点検商法の相談件数

もうけ話「利殖商法」の相談は倍増

　「SNS上で勧誘される詐欺的な投資話」、「簡単に稼げるとうたう高額な副業サポート契約」など、もうけ話（利殖商法）に関する相談も増加しました。「貯蓄から投資へ」の流れが加速する中で、全世代で投資等への関心が高まっていることが背景にあると思われます。

　著名人を名乗り投資や出資を勧誘する利殖商法の相談は326件と、前年度比約2.1倍に増加しました。このうち、230件（約70.6％）は、ホームページやSNSの広告から誘導されています。また、マッチングアプリで知り合った面識のない人から、無料通話アプリの投資グループに誘われるケースもみられます。契約当事者の年代でみると50～60歳代が全体の約4割を占めますが、ほかの年代からの相談も多く寄せられています。

もうけ話（利殖商法）の相談件数

※令和５年度消費生活相談の傾向はこちら
https://www.yokohama-consumer.or.jp/publish/analysis/detail2128.html

消費生活相談（1）
住宅・設備の点検や修理などの訪問販売トラブル

「無料で点検する」と突然、電話や訪問をしてくる業者に注意！

給湯器

　「ガス給湯器の点検を無料でしている」と業者から電話があり、契約しているガス会社だと思い後日訪問を受けた。点検後、「給湯器が古く、いつ壊れてもおかしくない。火災の心配もある。」と言い、新しい給湯器への交換を勧められ、その場で約35万円の契約書にサインをしてしまった。後になって知らない業者だと気づいた。
　高額なので、解約したい！ （60歳代　女性）

屋根

　近所で工事をしているという業者が突然自宅を訪れ、「お宅の屋根が浮いている。無料で点検する。」と言われ、点検をしてもらった。点検後、屋根が浮いている写真を見せられ、このままでは危ないと思い約120万の屋根の修理工事を契約した。
　その後、家族の勧めでハウスメーカーに屋根を確認してもらったが、特に問題はなかったので騙されたと思った。 （80歳代　男性）

排水管・汚水マス

　自宅へ突然、業者の訪問を受け、「排水管の無料点検を行っている。」と言われたので、無料ならと軽い気持ちで依頼した。点検後、「台所の排水管が詰まっている。」と言われた。さらに屋外の汚水マスを点検され「トイレの排水管も汚れて詰まりがある。このままでは大変なことになる。」と言われ、2か所で約8万円の高圧洗浄を契約した。
　2日後に業者が作業に来る予定だが、キャンセルしたい。 （80歳代　女性）

トラブルにならないためのアドバイス！

電話や訪問で点検を持ちかける業者には、安易に点検させないようにしましょう。

「点検だけ」のつもりが点検後に不安をあおり、高額な契約を勧誘される可能性があります。

業者の説明をうのみにせず、その場で契約には応じないで十分に比較・検討しましょう。

• 給湯器は、長時間の使用により重大な事故になることも…。点検や交換については、契約先のガス・電力会社や給湯器メーカー、販売会社など、信頼できる業者に自分で連絡しましょう。
• 屋根・排水管等の修理や工事が必要な場合は、複数の業者から見積りを取り、費用や工程などを十分に確認し、納得したうえで進めましょう。

契約してしまってもクーリング・オフ等ができる場合もあります。
消費生活総合センターへ相談しましょう！

消費生活相談（2）
もうけ話・副業など　SNSがきっかけのトラブル

簡単に稼げる」「確実にもうかる」そんな甘い誘いに注意！ 

海外FXへの投資

　有名な投資家が「投資のノウハウを教える」とSNSに広告が表示され、興味を持ちメッセージアプリへ登録した。すると、短期で値上がりする海外FXへの投資話のメッセージが届き、それを信用し指定された個人名義の口座に500万円を振り込んだ。さらに「もっと利益が出る投資がある」と勧められ、別の個人名義の口座に700万円を振り込んだ。
　運用状況を確認すると約1000万円の利益が出ており、出金したいと申し出たところ、出金手数料と税金として600万円を振り込むように言われ、不審に思った。騙されたのか！ （60歳代　男性）

副業の高額サポート＋遠隔操作アプリ

　SNSの広告に表示された副業サイトにアクセスし、登録後に必要なマニュアルを2,000円で購入した。後日、業者から連絡があり「簡単に早くもうかるようにサポートをする」と言われ、150万円のサポートプランを勧められた。「お金がない」と断ると、「貸金業者からお金を借りる方法を教える。スマホに遠隔操作アプリをインストールするように！」と言われ指示に従った。その後、業者と画面を共有し、貸金業者3社から50万円ずつ合計150万円を借り、すぐに業者指定の口座に全額振り込んだ。
　数日後、借りたお金の返済を考えると不安になった。解約して返金してほしい！（20歳代　男性）

トラブルにならないためのアドバイス！

「簡単に稼げる」「もうかる」　そんなうまい話はありません！

• SNS上で勧誘を受けた場合は、まず疑ってみるようにしましょう。
• 振込先に個人名義の口座を指定された場合、それは詐欺です。絶対に振り込まないでください。
• 高額なサポート契約で借金等を勧められた場合は、その場で契約はせずに冷静に考えましょう。
• 「お金がない」ではなく「契約しません」とはっきり断りましょう！

遠隔操作アプリは安易にインストールしないでください。

• 知られてしまった個人情報は悪用されるおそれがあります。
• 自分が望まない操作をされることもあります。
• 遠隔操作等で貸金業者サイトに登録した場合は、速やかにIDやパスワードを変更しましょう。

不安に思ったらすぐに消費生活総合センターに相談しましょう！

消費生活関連情報（1）
地震・風水害などの災害に便乗したトラブルに注意

• 訪問してきた業者に「見た目に被害はないが、屋根が危険なのですぐに工事が必要だ！」と不安をあおられ、契約を勧められる
• 「保険金を使えばタダで住宅修理ができる」と言われる
• 公的機関を名乗り「義援金を集める」と訪問を受ける　など

「緊急時の消費生活トラブルから身を守るためのチェックポイント」はこちら
https://www.yokohama-consumer.or.jp/cms_files/publish/pdf/yokohama_emergency_leaflet.pdf

防災への取組と災害への備え

　9月1日は防災の日です。日本では、地震・津波・台風・大雨・洪水・土砂災害など多様な災害が起きています。災害被害を少しでも軽減できるように、日頃から防災への取組と災害への備えを心がけましょう。
　発災直後は食料や日用品の購入が難しいため、必要な備蓄をし、すぐに取り出せる場所に用意しておきましょう。備蓄する量の目安は最低3日分です。

【備蓄品】

飲料水（1人3日分で9リットル）
食料品（缶詰など常温保存可能品）
トイレットペーパー
非常用簡易トイレ　など

【非常持出品】

懐中電灯、ランタン、携帯ラジオ
常用薬、携帯電話充電器、ビニール袋
タオル、軍手、ウェットティッシュ
救急用品（ばんそうこう、包帯など）　など

【高齢者・悪質商法110番】を実施します！

センターでは、高齢者を対象に悪質商法トラブル等の被害についての特別相談を実施します。

【日　　時】9月17日（火曜）から　9月19日（木曜）まで　9時から18時まで
【相談方法】電話・FAX・来所（来所相談は予約制）
【電　　話】045‐845-6666　【FAX】045‐845-7720

消費生活教室のお知らせ